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【土地の売却で資産をスムーズに分配】家族全員が納得した生前贈与の事例

カテゴリー相続税対策     
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相続や不動産に関する問題は、家族構成やライフステージによって複雑に絡み合うことが多く、適切な対応が求められます。

今回は、茅ヶ崎にお住まいのご家族からのご相談をもとに、生前贈与を活用して家族全体の利益を図った事例をご紹介します。

土地の名義変更に関するご相談が発端となり、相続や贈与の面でもスムーズな解決が行われました。

ご相談内容  

相談者は、70歳になる母親です。彼女は茅ヶ崎市に所有する土地(持ち分100%)と、自宅建物(築30年、持ち分50%、残り50%は長男の所有)に住んでいます。

現在は、長女と同居しており、長女の夫は都内に単身赴任中です。自宅は老朽化しており、早急に建て替えを検討しています。

建築当初は、将来的に長男が茅ヶ崎に住む予定であったため、長男が住宅ローンおよび増築費用(計約2,500万円)を負担していました。

しかし、現在は事情が変わり、長女が茅ヶ崎に住むこととなったため、母は長男が負担した2,500万円を返済してあげたいと考えています。一方、長女は専業主婦で、建て替え費用はその夫が提供する予定です。

課題

今回抱えていた大きな課題は以下の3つです。

  • 土地の名義変更
    • 母親が所有する自宅の土地を、長女の夫に売却する必要がある。
    • 建て替えのため、土地の名義を変更し、法的手続きを進める。
  • 長男への返済
    • 長男が負担した2,500万円をどのように返済するかが不明確。
    • 長男は住宅ローンや増築費用を負担しており、公平に返済したい。
  • 孫への資産分配
    • 母親は孫2人にも資産を分け与えたい。
    • 将来の相続税対策として、贈与を有効に活用したい。

解決策

今回の課題に対して、私たちは以下2つの提案をしました。

  • 土地の売却
    • 母親から長女の夫へ、2,500万円で自宅の土地を売却する。
    • 売却により、土地の名義変更が完了。
  • 長男と孫への生前贈与
    • 売却代金のうち1,500万円を長男に生前贈与(住宅取得資金として)。
    • 残り1,000万円は、孫2人へ500万円ずつ生前贈与。
    • 孫への贈与は5年間に分け、年100万円を贈与し、年金保険に加入。

結果  

今回の提案に基づき、母親と娘婿の間での土地売買が成立し、長男には住宅取得資金としての1,500万円、孫二人には500万円ずつの贈与が実現。

孫たちは将来的に贈与された資金をもとに年金保険に加入し、長期的な資産形成が可能となりました。

母親の意向を反映した形で、家族全体の資産分配が円滑に進んだのです。

まとめ  

今回の事例では、土地の名義変更をきっかけに、生前贈与という形で家族全体の利益を図る解決策が取られました。

名義変更や生前贈与に関しては、税務や法律面での適切な対応が必要不可欠です。相続や不動産に関する問題を抱えている場合は、早めに専門家へ相談をしてください。

家族の状況に応じた柔軟な対応を行うことで、将来のトラブルを未然に防ぎ、円満な相続を実現できるでしょう。